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2023/04/06

バッグの革ベルトのお手入れ


 ちょっと革のお話。
少し前はロングベルトバッグのたくさんのご購入ありがとうございました!
私の作っているバッグは裏なし1枚革のベルトなので、使い続けると毛羽が出てきます。
そのお手入れについて今回は少しお話できれば。




革は表面を「銀面」呼び、裏の肉側を「床面」と呼ぶんですね。
この床面は毛羽立ちがあります。



画像は新品と使い続けて数年経過のベルト。
製作時にはベルト裏の床面に毛羽立ち抑えの糊加工をしています。
これがだんだん剥がれて毛羽が出てきます。
この毛羽が使用時ストッパーになってズレてこないという利点もある反面、洋服を痛めてしまうという欠点もあります。
なので、気になる場合には毛羽抑えのお手入れをおすすめします。


私が使っている毛羽抑え溶剤は「トコノール」という皮革糊になります。
(1枚目画像の溶剤)
私は大容量を使っているけれど、ネットではミニサイズも販売していますよ。
革小物や靴などの革毛羽抑えに一つ持っておくと便利かも。




これをベルトに塗布して、毛羽の流れに沿って磨いていきます。
レザークラフトではガラス板で磨くのですが、瓶底でも代用できるみたい。
でも家庭でするなら古布で磨くのがお手軽なので、個人的にはこちらをおすすめします。


レザークラフトではこんな感じのガラス板で磨きます。
画像はWSパーツの裏革を磨いているところ。


革製品は湿気には弱く、お手入れもあったり面倒な部分もあるけれど、長く使い続けると他の素材にはない味が出てきますよ。
私がバッグで使っている革はタンニンなめしという植物性の加工革になります。
これは使っていくと色が深く味わいがでてくるのが特徴です。
お手入れしつつ、ぜひ長くバッグを使っていただけたら嬉しいです!