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2014/02/12

モモのすすめ

もも

入院している友人のお見舞いに、本を持っていこう。
棚を漁ってたら、でてきた「モモ」。
 懐かしい、これにしよう。

 学生の時は「不思議の国のアリス」のような感覚の 物語として読んだ記憶。
 今回、手に取ったのを機に 数年ぶりに読み返してみた。 

「モモ」は1973年にドイツの児童作家によって書かれた物語。
貧しいながらも、友人に囲まれのんびり幸せに暮らしてたら少女「モモ」。
 このモモの周囲が「灰色の男たち」によって時間を奪われ
人々は「ムダなく効率的な良い暮らし」を信じて必死で時間を倹約して
セカセカと追い立てられるように生きるようになる。
モモは「灰色の男たち」から奪われた時間を取り戻そうとする。
 そんなストーリー。

 文章で次々に展開する世界をたくさん想像して
自分なりのイメージを 作り上げて物語を楽しむ。
 ネットでわかりやすい文章や画像に慣れ親しむと
文章だけでイメージを作り上げる想像力が減ってきてるような気もする。

 そして年齢を経た今読み返すと 学生の時と全く違った視点で楽しむことができる。
 経験や世の中を重ねて、ドキドキしたり考え込んだり 登場人物の言葉が胸に響いたり。
 40年前に書かれた本なのに、今の時代にぴったりくるストーリー。
 児童文学だけど、ある程度の経験を重ねた大人に読んでもらいたい そんな1冊です。

 先日、本屋さんに行ったら「持たない暮らし」 みたいな本が
びっしり平積みされててびっくりした。
 すべてのことに「片付け」は大切やけど
無駄や余韻を持つことも同じぐらい大切やと思いますよー。